藤原 藤原

こんにちは、藤原です。

警察庁が今年2月に出した資料に、こんな一文があります。

「令和7年7月以降、著名人の画像や動画を無断で使用したバナー等広告による被害の増加が顕著」

その広告の先で名前が挙がっているサイトの1つが、FxVergeです。

藤原 藤原

私のところにも「FxVergeに口座を作れと言われている」という相談が届いています。

そこで口座開設の画面まで実際に進み、置かれている規約の文書も全部読みました。

⚠️ FxVergeは日本の登録を受けていない業者で、お金を預けるのはおすすめできません。

これまで数百件の投資や副業を調査してきた私が、規約に何が書いてあるかをお伝えしていきます。

これから口座を作る方も、もう入金した方も、下のボタンから気軽に聞いてください。

FxVergeは詐欺なのか|結論

FxVergeは詐欺と断定できる材料はありませんが、お金を預けるべきではない取引サイトです。

まず公式サイトを見てもらいます。

「トレーディングの再発明 最先端のツールとシームレスな執行で、CFD取引の未来へ踏み出しましょう」と表示されたFxVergeの日本語版トップページ

見ての通り、きれいに作られています。

怪しい煽り文句も、不自然な儲け話も、このページには1つも出てきません。

藤原 藤原

ここだけ見て「ちゃんとした会社だ」と感じる方は多いと思います。

問題があるのは、見た目のほうではありませんでした。

このサイトが自分で公開している規約の文書と、日本の役所が公表している資料です。

FxVergeを調べてわかったこと
  • 日本の金融庁への登録がない
  • 登記事務所の住所が、金融庁の警告を受けた16社と同じ
  • ライセンスの発行元を、コモロの中央銀行が架空の組織として公表している
  • 口座を1か月使わないだけで、毎月150ユーロが引かれる
  • ボーナスの出金には、ボーナス額の2万倍の取引量が必要

どれも私の推測ではなく、公開されている文書に書いてある内容です。

順番に、書いてある場所ごと見ていきます。

FxVergeとは?どこの誰が運営しているのか

FxVergeは、コモロ連合のモヘリ島に登記されたFxverge Ltdが運営するCFD取引のサイトです。

会社の情報は、公式サイトの一番下に小さく書かれていました。

公式サイトのフッターに「Fxverge Ltdはムワリ島に登録されており、登録番号はHV00725464です。登録事務所は、コモロ、フォンボニ、ボノボ通り私書箱1257、KMに位置しています」と記載されている

ここに書かれている内容を、そのまま表にします。

項目公式サイトの記載
運営会社Fxverge Ltd
登録番号HV00725464
ライセンス番号BFX2025073
認可元ムワリ国際サービス庁
登記事務所コモロ、フォンボニ、ボノボ通り私書箱1257
連絡先050から始まる電話番号1つとメールアドレス

日本の会社ではありませんし、日本にある事務所の住所も書かれていません。

日本の番号が1つあるので、うっかり国内の会社だと思ってしまいそうです。

海外の会社であること自体は、それだけで悪いことではありません。

私が気になったのは、この住所とライセンス番号のほうでした。

FxVergeの読み方と公式サイトでわかること

FxVergeは「エフエックスバージ」と読みます。

公式サイトのトップページに載っている数字は、4つだけでした。

FxVergeのトップページに「1:400 レバレッジ」「$250 最低入金額」「300+ 金融資産」「0% コミッション」と4つの数字が並んでいる

レバレッジ1:400、最低入金額250ドル、取扱資産300以上、手数料0パーセント。

日本のFX取引では、預けた証拠金の25倍を超える取引が規制で禁止されています。

これは金融庁の「無登録の海外所在業者による勧誘にご注意ください」のページにはっきり書かれている数字です。

つまりFxVergeの400倍は、日本の上限の16倍にあたります。

10万円を預けて、4,000万円分の取引ができる計算になります。

大きく増える可能性がある代わりに、同じ速さで全額なくなります。

有名人の広告からFxVergeにたどり着く流れ

FxVergeの公式サイトには、有名人は1人も出てきません。

有名人が使われるのは、その手前にあるバナー広告のほうです。

国民生活センターは、この流れを報道発表資料の中で説明しています。

広告からLINEのグループに招待され、そこで「担当者」を名乗る人物から口座を開くよう指示される、という順番です。

藤原 藤原

広告と取引サイトが別々になっているので、サイトを見ても広告の痕跡が出てこないわけですね。

だからこそ、サイトの見た目で判断すると必ず外します。

見るべきなのは、この会社がどこに登録されているかです。

FxVergeが金融庁の登録を受けていない意味

FxVergeは、日本の金融商品取引業の登録を受けていません。

金融庁は登録を受けていない業者について、こう説明しています。

預けた資金を出金しようとしたときに、これまで出金ができていたにもかかわらず、出金の拒否や法外な出金手数料を請求されたりするほか、これまで連絡が取れていたのに急に連絡が取れなくなるなどといったトラブルに遭ったという声が多く寄せられています

金融庁「無登録業者との取引は要注意!!」より

「法外な出金手数料」という言葉が出てきますが、これは後の章で実際の金額をお見せします。

FxVergeは警告リストに載っていない

ここは正確にお伝えします。

金融庁が公表している無登録業者のリストに、FxVergeという名前はありません。

私が最新のファイルを全部検索した結果です。

ただし、そのリストの1ページ目には、こう書かれていました。

金融庁の公表資料の冒頭に「掲載されていない者であっても、無登録営業に該当する行為を行っていることがあり得ますのでご注意ください」と太字で記載されている

掲載されていない業者でも、無登録営業に該当する行為をしていることがあり得る、と金融庁自身が書いています。

リストに名前がないことは、安全の証明にはなりません。

そして、名前がなくても住所は残ります。

「登録がない業者だと知らずに入金してしまった」という方も、そのまま状況を送ってください。

早い段階なら、カードの支払いを止められる場合があります。

FxVergeの登記住所は金融庁が警告した業者と同じ

FxVergeが公式サイトに書いている登記事務所の住所は、金融庁が警告書を出した業者の住所と一致しました。

金融庁の公表資料から、今年7月に掲載された1社を抜き出します。

金融庁の公表資料。Capital Crest Ltdの所在地欄に「P.B.1257 Bonovo Road, Fomboni, Comoros, KM」と記載され、備考欄に所在地が同様もしくは酷似する業者13社が列挙されている

所在地の欄が「P.B.1257 Bonovo Road, Fomboni, Comoros, KM」となっています。

FxVergeが書いている「コモロ、フォンボニ、ボノボ通り私書箱1257」と、同じ場所です。

表記が日本語と英語で違うだけで、指しているのは同じ私書箱です。

さらに右側の備考欄を見てください。

金融庁が「所在地が同様もしくは酷似している」として、13社の名前を自分で並べています。

同じ住所から警告を受けた16社

公表資料を全部たどって、この住所から警告を受けた業者を並べました。

業者名サービス名掲載時期
Capital Crest LtdMirrox令和8年7月
IS6 Technologies LtdIS6FX令和8年7月
Dynamix LtdBXB Market令和8年2月
Profit Pulse LtdSkadeva令和8年1月
Bullfxo LtdBullfxo令和7年12月
WM Markets LtdWM Markets令和7年11月
Trade Tide LtdSavexa令和7年8月
Proxtrend LtdProxtrend令和7年6月
Zenith Markets PLCTradGrip令和7年6月
DAM Group LtdDAM FOREX令和7年5月
Fxonet LtdFxonet令和7年3月
Nakito SAFirstECN令和7年3月
Swift Trader LtdSwift Trader令和6年12月
ロバートソン・ファイナンスCapPlace令和6年10月
DataWave Tech LtdMaunto令和6年7月
Revollet International LimitedREV TRADING令和2年6月

上から順に日付を見ていくと、だいたい1か月から3か月おきに新しい名前が増えています。

このうちBullfxoについては、以前こちらで詳しく調べました

サイトの作りも掲げているライセンスも、FxVergeとほとんど同じでした。

1社が警告を受けても、また別の名前で同じ住所から新しいサイトが出てくる、という形になっています。

読者の方にとって、これが何を意味するかをはっきり書いておきます。

出金できないままサイトが消えても、同じ運営を追いかけてお金を返してもらう、という話にはなりません。

では、この会社が掲げているライセンスは何なのか。

FxVergeのライセンスBFX2025073はどこが出したのか

FxVergeのライセンスを出しているのは、ムワリ国際サービス庁という団体です。

規約の文書は、公式サイトのリーガルというページにまとまっていました。

FxVergeのリーガルページ。クライアント契約、会社情報、顧客向け苦情処理手順、リスク開示、利用規約、一般料金、証拠金情報、ボーナス条件、AMLポリシーが一覧で並んでいる

文書の数だけ見れば、きちんと整備されているように見えます。

問題は、これを認可しているとされる団体のほうです。

コモロの中央銀行は2025年12月10日、この団体を架空の組織として名指しで公表しました。

コモロで銀行や金融機関を認可できるのは中央銀行だけであり、認可を出していると称している組織がある、という内容です。

そのリストにムワリ国際サービス庁の名前が載っています。

この発表の中身は、同じライセンスを掲げていたBullfxoの記事で画像付きで確認しています。

藤原 藤原

ライセンス番号が書いてあっても、後ろ盾になっていないということです。

私も念のため、この団体が公開している登録一覧のページを開こうとしました。

ですが自動アクセスを弾く設定になっていて、外部からFxVergeの番号を照合することはできませんでした。

番号を確かめる手段が読者の側にない、という状態です。

ここまでが会社の話です。

では、実際に口座を作ろうとすると何を求められるのか。

FxVergeの登録画面はデモを選んでも同じ場所に飛ぶ

FxVergeの公式サイトには「デモ」というボタンがありますが、押しても本口座の登録画面が開きます。

私が実際にボタンを押して確認した画面がこちらです。

FxVergeの口座開設画面。名前、姓、Eメール、電話番号、パスワードの入力欄が並び、電話番号の初期設定が+81になっている

いきなり名前とメールアドレスと電話番号を求められます。

藤原 藤原

「まずデモで試してみよう」と思って押した人が、そのままここに着きます。

求められる情報を並べます。

入力欄内容
名前・姓必須
Eメール必須
電話番号必須。初期設定が+81(日本)
パスワード必須
チェック項目電話でのサポート希望、メールとSMSの受信希望

電話番号の国番号が、最初から日本の+81に設定されていました。

日本から来る人を想定して作られている画面、ということです。

チェック項目の1つ目にも注目してください。

「登録に関するサポートを電話で受けたいです」という同意欄が用意されています。

先ほど見たボーナス規約では、担当者と連絡を取って電話番号を認証するよう書かれていました。

つまり電話でのやり取りが、最初から流れに組み込まれています。

この画面まで進んで、入力していいのか迷って手が止まっている方もいると思います。

その状態でしたら、まだ何も失っていません。

FxVergeの口座は4種類、最低入金額は250ドル

FxVergeの口座は4種類あり、一番安いベーシックが250ドルからです。

口座の条件は、口座の種類というページに表で出ていました。

FxVergeの口座タイプ表。ベーシック250ドル、ゴールド25,000ドル、プラチナ100,000ドル、ビップ250,000ドルと最低入金額が並び、その下に通貨ペアごとのスプレッドが表示されている

金額と条件を整理します。

口座最低入金額無料の出金
ベーシック250ドル1回だけ
ゴールド25,000ドル毎月1回
プラチナ100,000ドル毎月3回
ビップ250,000ドル無料

注目してほしいのは右の列です。

250ドルの口座で無料になる出金は、最初の1回だけです。

2回目からは、後で見る手数料がかかります。

FxVergeのスプレッドは口座タイプでどれだけ違うか

スプレッドは、取引するたびに引かれるコストのことです。

同じ通貨ペアでも、口座の種類で数字が変わっていました。

通貨ペアベーシックビップ
米ドル/円3.3 PIPS1.9 PIPS
ユーロ/米ドル3.0 PIPS1.6 PIPS
ポンド/米ドル3.4 PIPS2.0 PIPS

250ドルの口座と25万ドルの口座で、同じ米ドル円のコストが1.7倍違います。

1ロット、つまり10万通貨を売買するたびに、ベーシック口座では約3,300円が引かれる計算です。

少ない資金で始める人ほど、1回の取引で削られる額が大きくなる作りになっています。

藤原 藤原

広告で「コミッション0パーセント」と書いてあっても、コストがゼロという意味ではありません。

なおこのページには、日本語として明らかにおかしい部分がありました。

FxVergeの口座タイプページのボタン。「スタート・ベーシック」「ゴー・ゴールド」「プラチナ碁」「VIPになる」と表示されている

プラチナの申し込みボタンが「プラチナ碁」になっています。

英語の「Platinum Go」を、囲碁の碁と取り違えたまま公開されている状態です。

日本語のページを用意してはいますが、日本語が読める人が最後に確認していない、ということになります。

FxVergeの出金手数料と80ユーロが引かれる条件

FxVergeの出金手数料は、一般料金という文書に金額まで書かれていました。

まず通常の手数料です。

Fxverge Ltd - GENERAL FEESの1ページ目。出金手数料としてデビット・クレジットカード3.5%、電信送金30ユーロ、eウォレット1.5%から4.5%と表に記載されている

表の下に、別の条件がもう1つ書かれています。

出金方法手数料
クレジットカード・デビットカード3.5%
電信送金30ユーロ/30ドル/30ポンド
eウォレット1.5%から4.5%
取引実績がほとんどない状態での出金80ユーロ
本人確認の書類を出せない場合80ユーロ

最後の2行を、読者の方の言葉に置き換えます。

口座にお金を入れたけれど、ほとんど取引しないまま「やっぱり返してほしい」と言うと、80ユーロが引かれます。

1ユーロを170円で計算すると、約1万3,600円です。

最低入金額の250ドルは、1ドル150円で計算すると約3万7,500円です。

LINEでも「まず少額だけ入れて様子を見ようと思っている」という相談をよくもらいます。

その250ドルが、返してもらうときに一番削られる金額だということです。

入金した額の3分の1が、返してもらうだけで消える計算です。

藤原 藤原

金融庁が「法外な出金手数料」と書いていたのは、こういう条件のことですね。

そして、放置した場合はこの比ではありませんでした。

FxVergeの口座を放置すると月1,000ユーロ引かれる

同じ文書の2ページ目に、口座を使わなかったときの手数料が書かれています。

金額が段階的に上がっていく表です。

Fxverge Ltdの一般料金の文書。口座の未使用期間ごとの手数料として、1〜2か月150ユーロ、2〜6か月200ユーロ、6〜12か月625ユーロ、12か月超は月1,000ユーロと記載されている

円に直すと、こうなります。

使わなかった期間毎月の手数料1ユーロ170円換算
1か月まで00円
1〜2か月150ユーロ約2万5,500円
2〜6か月200ユーロ約3万4,000円
6〜12か月625ユーロ約10万6,000円
12か月超1,000ユーロ約17万円

さらに12か月を超えると休眠扱いになり、口座を使えるように戻すだけで2,000ユーロ、約34万円を払うことになります。

ここで最低入金額の250ドル、約3万7,500円を入れた人がどうなるか計算します。

2か月放置すると150ユーロが引かれ、残高は1万2,000円ほどになります。

その次の月に200ユーロが引かれ、残高はゼロになります。

つまり、入金して3か月ほったらかしにすると、1度も取引しないまま口座のお金がなくなります。

藤原 藤原

「取引をやめて放置しておこう」が、一番損をする選択になる作りです。

しかもこの手数料は、預けたお金から直接引かれると書かれています。

すでに口座に残高がある方は、いつ入金したのかを教えてもらえれば、今いくら引かれている可能性があるか一緒に計算します。

下のボタンから、今の状況をそのまま送ってください。

FxVergeのボーナスは出金までに1億ドルの取引が必要

FxVergeにはボーナスの制度がありますが、出金できる状態にする条件が現実的ではありませんでした。

ボーナス規約の中に、必要な取引量が書かれています。

FxVergeのボーナス規約。出金にはボーナス額の2万倍の取引量が必要とされ、5,000ドルのボーナスなら1億ドルの取引量が必要という例が示されている

条件は「ボーナスのドル額×20,000」の取引量です。

規約に載っている例をそのまま使って計算します。

項目規約の例
入金額5,000ドル
もらえるボーナス5,000ドル
出金に必要な取引量1億ドル
1ロット10万通貨に換算1,000ロット
ベーシック口座のコスト1ロットあたり約3,300円
差し引かれる総額約330万円

75万円ほどのボーナスを出金できるようにするために、330万円のコストを払うことになります。

これは損得の話ではなく、そもそも達成できない条件です。

さらに90日以内にボーナス額の1万倍の取引量に届かないと、ボーナスは取り消されると書かれています。

藤原 藤原

出せないお金を残高として見せられている、と考えたほうが正確です。

もう1つ、受け取り方にも気になる記載がありました。

FxVergeのボーナスを受け取るには担当者との連絡が必要

規約には、ボーナスを口座に反映させる手順が書かれています。

担当のアカウントマネージャーと連絡を取り、電話番号を認証する必要がある、という内容でした。

つまりボーナスをもらう時点で、こちらの電話番号が相手に渡ります。

国民生活センターに寄せられている相談でも、この「担当者」が出金の場面で登場します。

出金を申し出たら、税金として160万円が必要だと言われて振り込んだ、という事例です。

担当者から追加の入金を求められている方は、振り込む前に一度、その文面を送ってください。

同じ手口を何度も見ているので、次に何を言われるかまで具体的にお伝えできます。

FxVergeの強制決済は予告なしで行われる

FxVergeは、証拠金が足りなくなったときの連絡を約束していません。

証拠金情報という文書に、こう書かれていました。

Fxvergeの証拠金情報の文書。ストップアウト水準は証拠金維持率の20%から100%の間であり、到達すると事前の通知なくポジションの決済が始まると記載されている

書かれている内容を整理します。

項目文書の記載
マージンコール会社に通知の義務はない
ストップアウト水準20%から100%の間
決済の方法事前の通知なく自動で決済される

ストップアウトというのは、損失が膨らんだときに強制的に決済される水準のことです。

その水準が20%から100%の間、と幅を持たせて書かれています。

100%で決済されるのと20%で決済されるのとでは、残るお金がまったく変わります。

どちらになるかは、こちらでは決められません。

レバレッジ400倍と、通知なしの強制決済が組み合わさっている点が一番危ないところです。

では、納得できないことが起きたとき、どこに言えばいいのか。

FxVergeとトラブルになったら申し立て先はムワリの裁判所

FxVergeとの契約には、日本の法律が適用されません。

クライアント契約の41条に、こう書かれています。

Fxverge Ltdのクライアント契約41.1条。契約はムワリの法律に準拠し、紛争についてはムワリの裁判所の専属管轄に服する、利用者の所在地にかかわらずムワリ法が適用されると記載されている

内容は3つです。

条項書かれていること
準拠法ムワリの法律
管轄ムワリの裁判所のみ
適用範囲利用者がどこにいてもムワリ法

日本に住んでいる人が日本から口座を開いても、争うのはコモロ連合ムワリ島の裁判所になります。

アフリカ東岸沖の島まで行って、現地の法律で争うということです。

これは現実的な選択肢ではありません。

海外の会社であること自体ではなく、揉めたときの行き先がここだ、という点が問題です。

金融庁も同じ趣旨のことを書いています。

消費者庁の注意喚起でも、海外業者との取引は被害の回復が困難になると説明されています。

FxVergeへの苦情はフォームでしか受け付けない

裁判の前に、会社へ苦情を出す手順も決まっていました。

Fxverge Ltdの苦情処理手順。苦情は所定のフォームでのみ受け付け、メールや電話など他の方法では受け付けない場合があると記載されている

読むと、条件がかなり細かく設定されています。

項目手順書の記載
受付方法専用フォームのみ
メール・電話受け付けない場合がある
受領の連絡5営業日以内
調査結果の回答最長2か月
延長された場合さらに最長1か月
3か月返信しないと苦情は打ち切り

出金できないという苦情を出しても、回答が来るまでに最長3か月かかる仕組みです。

その間、口座には毎月の未使用手数料が積み上がります。

急いで動かないと選択肢が減っていく、という話です。

FxVergeの口コミ・評判が出てこないのはなぜか

FxVergeについて、実際に使った人の口コミは1件も見つかりませんでした。

日本語と英語の両方で検索しましたが、レビューサイトや掲示板にも記載がありません。

私のLINEにも「調べても何も出てこないので判断できない」という相談が来ています。

口コミがないのは、それだけサイトが新しいからです。

確認項目確認できた内容
ドメインの取得日2025年5月6日
日本語ページの画像の登録2025年9月
ライセンス番号BFX2025073(2025年の発行を示す番号)
利用者の口コミ1件も確認できず
出金できたという報告1件も確認できず

つまり、まだ1年ほどしか経っていない取引サイトです。

その代わり、同じ流れで被害に遭った人の記録は公的機関に残っています。

国民生活センターの報道発表資料。SNSの投資グループに誘われてFX取引を始め、500万円を振り込んだ後に出金しようとしたところ税金として160万円を要求されたという60歳代男性の相談事例が掲載されている

国民生活センターの報道発表資料から、相談内容を引用します。

500万円の出金を求めたところ、「出金には税金として160万円が必要」と言われ振り込んだ。しかし、「間違った口座に入金された」と言われ、再度別の口座に160万円を請求され、指示通りに振り込んだ。しかし500万円は出金されなかった

国民生活センター「SNS上の投資グループで勧誘される詐欺的なFX取引トラブル」より

相談者は60歳代の男性で、退職金の運用を学ぶために投資グループに入った方でした。

藤原 藤原

真面目に勉強しようとした方ほど、こういうグループに深く入ってしまいます。

FxVergeで同じことが起きたという報告は、現時点では確認できていません。

ただ、口コミがないことは安全の証明にはなりません。

FxVergeの日本語ページで見つかる不自然な表記

サイトを読んでいて、日本語として崩れている箇所がいくつもありました。

口座名のボタンが「プラチナ碁」になっていたのは先ほど見た通りです。

ほかにも、VIP口座が「ビップ」、フッターのリンクが「ムワリレジストラドットコム」と表記されていました。

URLをそのままカタカナに読み替えただけの表記です。

日本語のページを作った担当者と、日本語を話す利用者の間に、誰も立っていないことがわかります。

日本語で説明してくれる担当者がいるから安心だ、と感じている方こそ、一度その文面を見せてください。

FxVergeに入金する前に確認したい6項目

FxVergeに限らず、海外の取引サイトを勧められたときに確認してほしい項目を並べます。

この6つは、私が実際にFxVergeを調べるときに使った順番です。

#確認することFxVergeの場合
1金融庁の登録があるかない
2警告リストに同じ住所がないか16社が同じ住所
3ライセンスの発行元が実在するか中央銀行が架空と公表
4出金手数料が明記されているか明記あり、最大80ユーロ
5使わない期間の手数料があるか月150ユーロから
6揉めたときの管轄はどこかムワリの裁判所

このうち2番の住所での照合は、名前を変えられても効きます。

会社名は簡単に変えられますが、登記の住所はそのまま残るからです。

背景として、警察庁が公表している数字も見てください。

警察庁の資料「SNS型投資詐欺の被害状況」。令和7年の認知件数9,523件、被害総額1,288.0億円、既遂1件当たり1,358.2万円と記載され、令和7年7月以降、著名人の画像や動画を無断で使用したバナー等広告による被害の増加が顕著と書かれている

警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について」の数字です。

令和7年のSNS型投資詐欺は、認知件数9,523件、被害総額1,288億円でした。

1件あたりの平均被害額は1,358万円です。

被害者の年代は50代が最も多く、最初に接触するきっかけはバナー広告が最多でした。

この数字を知っていれば、次に同じ広告が流れてきたときに止まれます。

FxVergeは危険と判断|まとめ

FxVergeは、日本の登録を受けないままCFD取引を案内しているサイトでした。

調べた内容を、もう一度まとめます。

口座を1か月使わないと月150ユーロ、12か月を超えると月1,000ユーロを引くと書かれたFxVergeの一般料金の文書

金融庁の警告リストにFxVergeの名前はありません。

ですが公式サイトが自ら書いている登記住所は、警告を受けた16社と同じ私書箱でした。

ライセンスの発行元は、コモロの中央銀行が架空の組織として公表している団体です。

そして規約には、口座を放置するだけで毎月お金が減っていくと明記されています。

私は、すぐに資産が何倍にもなるような話は持っていません。

でも、お金を預ける前に確かめる順番なら、具体的にお伝えできます。

「担当者から追加で入金するよう言われている」

「口座を作ったが、まだ入金はしていない」

どちらの方も、今の状況をそのまま送ってください。

入金前なら、ここで止まれば被害はゼロで済みます。

すでに振り込んでしまった、という方もいると思います。

その場合は、いつ、どの方法で送ったかを先に確認してください。

藤原 藤原

カード払いなら、カード会社に連絡して支払いを止められることがあります。

そのやり方も、状況を聞いたうえでお伝えします。

私が実際に取り組んで続けられたやり方も、必要なら並べて共有します。

比べる相手がいないまま決めてしまうのが、一番もったいないところです。

一言もらえれば、必ず返信します。